海外ドラマ『ママと恋に落ちるまで(How I Met Your Mother)』で学ぶ日常英会話の第3回記事です。
今回の話は、HIMYMのジョーカー的存在であるバーニーの愛すべき異常性がよく現れています。
話のあらすじとしては、バーニーが女の子をナンパするためテッドを引きずり回すといったものですが、最後はなんだか良い話っぽく締められてます(笑)
Pick upのダブルミーニング
バーニーに誘われ空港に来たテッド。
「誰かをピックアップ」しなきゃいけないと言われて来たものの詳細は知らされていません。
そんなテッドとバーニーの間で交わされた驚きの会話とは・・・。
Why do you have those suitcases, and who are we picking up?
I don’t know. Maybe her? Or her.
Wait. So when you said you were going to “pick someone up at the airport”, you meant you were going to “pick someone up at the airport”.
バーニー:さあ。多分彼女?それともあの子かな。
テッド:ちょっと待って。じゃあ「空港に誰かを迎えに行く」ってのは「空港で誰かをナンパする」ってこと?
“Pick up”:「(車などで)迎えに行く」「ナンパする」
このフレーズは一つ一つを見ると難しい単語や文法は使われていませんが、全体を見るとなかなか意味が掴みにくくなっています。
これは文中に2回出てくる”pick someone up at the airport”というフレーズが、1回目は「空港に誰かを迎えに行く」、2回目は「空港で誰かをナンパする」と違った意味になっているためです。
バーニーを意図を確認したいテッドに全く同じフレーズを繰り返させ、回りくどくさせることで笑いを取りに来てるわけですね。
“pick up”には他にも「拾い上げる」、「(預け物を)受け取る」といった意味もあります。
- He picked up a girl at a party last night.
(彼は昨夜パーティーで女の子をナンパした) - Could you pick my son up from school?
(学校に私の息子を迎えに行ってもらえないかしら?)
もし「迎えに行く」、「ナンパする」を”pick up”以外の言葉で言い表したいなら以下のような言い回しもあります。
- Fetch:迎えに行く
- Hit on:ナンパする
実際、このシーズン1第3話の別のシーンでは以下のようなセリフもあります。
(男どもがロビンをナンパしてる間、私はただその男たちの背中に話しかけてるだけだもの)
ロビンが入れ食い状態でナンパされている一方、自分は全く男たちに声をかけられないことを愚痴っているわけですね。
Bring brings you to 〜?(何しに行くの?)
ニューヨークの空港で出会った2人の可愛い女の子を追いかけてフィラデルフィア行きの飛行機に乗るという常軌を逸した行動に出たテッドとバーニー。
期待で彼女たちをナンパしようとする2人ですが・・・。
So what brings you guys to Philly?
We’re visiting our boyfriends.
I think Chris is going to propose this weekend!
Isn’t that great.
(To Barney)So great.
ローラ:ボーイフレンドのところに行くの。
タチアナ:クリスったら今週末にプロポーズするつもりじゃないかしら。
ローラ:素敵でしょ?
テッド:(バーニーに向かって)それは素敵だね。
“bring to 〜”:「〜に連れて行く」「〜の状態にさせる」
ナンパの取っ掛かりとして、女の子たちが何をしにフィラデルフィアに向かうのかを聞いた時のテッドのセリフです。
“bring A to B”で「AをBに連れて行く」という意味になります。
頭に”What”を付けた疑問系にすることで「何が君をそこに連れて行くの?」、つまり「何しに行くの?」と尋ねているわけです。
これに対する彼女たちの答えがボーイフレンドに会いに行くというもので、テッドとバーニーの計画はいきなり頓挫してしまいました。
最後のセリフにテッドのバーニーの無計画さに対する怒りが見て取れます(笑)
「何しに行くの?」と聞きたい場合には以下のような言い回しもできます。
- What are you going there for?
こちらの方が直訳っぽくて分かりやすいですが、ネイティブは”What brings you 〜”の言い回しも結構使ってくるので覚えておきましょう。
また”bring to”は、「ある状態にさせる」という意味も持っています。
たとえば”bring me to laughter”で「笑わせる」、”bring me to tears”で「泣かせる」など。
- The movie brought me to tears.
(その映画を見て泣いてしまった) - His words brought me back to reality.
(彼の言葉が私を現実に引き戻した)
まとめ
以上『ママと恋に落ちるまで』シーズン1 第3話の使える日常英会話でした。
最後にこのエピソードで学んだフレーズや単語をおさらいしてみましょう。
- pick up:(車などで)迎えに行く、ナンパする
- Fetch:迎えに行く
- Hit on:ナンパする
- bring to 〜:〜に連れて行く、〜の状態にさせる
誰かに迎えをお願いしたり、別の場所から来た人の目的を尋ねたり、とどれも日常生活で使えそうな英語フレーズですね。
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