海外ドラマ『ママと恋に落ちるまで(How I Met Your Mother)』で学ぶ日常英会話の第5回記事です。
成熟した大人の友人との付き合いを求めるリリー。それに付き合わされるマーシャル。
2人を置いてクラブに遊びに行くテッド、バーニー、ロビン。
今回は誰もが抱える大人になることへの葛藤と、友情をコミカルに描いたエピソードとなっています。
馬鹿騒ぎしたい大学生時代に使えそうな英語フレーズ
いい年をして友達と馬鹿騒ぎするだけの自分が恥ずかしくなったリリーは、より成熟した大人の趣味を見つけようと躍起になります。
リリーが無理をしているのを見て取ったロビンは以下のように問いかけます。
Why are you becoming this person? I heard that in college you flashed a campus tour group on a dare.
Once on a dare. The other times were just for fun. I’m not in college anymore. I’d love to go back and be that person again, but you can’t move backwards. You can only go forward.
リリー:挑発に乗ったのは1回だけ。あとはただ面白半分によ。私はもう大学生じゃないの。あの頃みたいに戻りたいけど、過去には戻れないでしょ。前に進むしかないのよ。
“on a dare”:「挑発に乗って」
まず”flash”ですが、これはみなさんご存知の「点滅する」とか「ピカッと光る」といった意味の他に「シャツやスカートを捲り上げて胸や下着をチラ見せする」という意味があります。
・・・すいません。あまり使える「日常英会話フレーズ」ではないですね(笑)
“on a dare”は「挑発に乗って」という意味です。
「誰の挑発に乗ったのか」という部分まで明白にしたい場合は”on a dare from 〜”とします。
リリーは大学時代、挑発に乗ってチラ見せをしてたわけですね。うーん、エキセントリック。
- He jumped from the roof on a dare from his friends.
(彼は友人の挑発に乗って屋根から飛び降りた) - He ate a slug on a dare, became paralyzed and died.(※CNNより引用)
(彼は挑発に乗ってナメクジを食べ、麻痺状態に落ち入った後亡くなった)
“for fun”「楽しむために」「面白半分に」
“for fun”は「楽しむために」とか「面白半分に」といった意味です。
1回は挑発に乗ってチラ見せをしたリリーですが、その他の時には「ただ楽しむために」やっていた、と言っているわけですね。
- They bullied him for fun.
(彼らは面白半分に彼をいじめた) - I play poker for fun, not for money.
(ポーカーをやっているのは楽しいからで、お金のためではない)
“go(move) forward/backwards”:「前進/後退する」、「前に進む/過去に戻る」
“move backwards”で「後退する」、「過去に戻る」
“go forward”で「前進する」、「前に進む」
“go backwards”、”move forward”という言い回しもできます。
仮定の話をする時に使える”supposed to”
クラブのコート預かり係の女の子と意気投合したテッドは、みんなが「これは絶対楽しいはずだ」という場所はなぜいつもつまらないのか、という話で盛り上がります。
So, by that logic, if you and I were to, say, go out on a date…
Then we couldn’t go anywhere that’s supposed to be fun.
女の子:楽しい場所には行けないわね。
“If A were to B”:「もしAが万が一Bするとしたら」
“by that logic”は「その論理でいうと」という意味。
“if you and I were to 〜”は「もし万が一君と僕が〜するなら」という意味です。
“I”の後に”was”ではなく”were”が続いているのは、現実とは異なる仮定の話をしているためです。
“was”としても間違いではありませんが、アメリカ英語を教える日本の教育界では”were”が正しいとする説が主流のようです。
“if I were to 〜”で「もし僕が〜するなら」となるわけで、慣れないと違和感があるかもしれませんがこういうものだと覚えちゃいましょう。
ちなみに「もし僕が君だったら」と言いたい場合には”If I were you”となります。
テッドのセリフ中の”say”は「ほら」とか「ねえ」という呼びかけのようなものなので深い意味はありません。
- If I were to have a daughter I would name her Lily.
(もし仮に私に娘ができたらリリーと名付けるわ) - If I were you, I’d leave him.
(もし私があなただったら彼のことを見捨てるわよ)
“supposed to be 〜”:「〜することになっている」「〜しなければいけない」
テッドと女の子はみんなが「楽しいはずだ」という場所はいつもつまらないという話で盛り上がっていたので、もし私たちがデートをするなら「楽しいはず」の場所に行くべきじゃない、と彼女は言っているわけです。
“supposed to be 〜”は「〜することになっている」「〜するはずだ」という意味です。
これは約束や取り決め、常識などある種の強制力を持つ事柄に対して使われるため、「〜することになっている」、つまり「〜しなければならない」といった意味も持ちます。
以下の例文を見てもらうと分かりやすいでしょう。
- You are supposed to fasten your seat belt.
(あなたはシートベルトを締めなければいけない) - You weren’t supposed to see that.
(きみはあれを見てはいけなかったのだよ)
1つ目の例文は「シートベルトを締めることになっている」、つまり「シートベルトを締めなければいけない」となるわけです。
2つ目の例文は「あれを見ないことになっていた」、つまり「あれを見てはいけなかった(なのに見てしまったね)」という意味になります。
慣れないととっさに意味が掴みにくいかもしれませんが、よく使われる英語フレーズなので覚えておきましょう。
まとめ
以上『ママと恋に落ちるまで』シーズン1 第4話の使える日常英会話でした。
最後にこのエピソードで学んだフレーズや単語をおさらいしてみましょう。
- flash:点滅する、ピカッと光る、チラ見せする
- on a dare:挑発に乗って
- for fun:面白半分に、楽しむために
- go(move) forward:前に進む、前進する
- go(move) backwards:後退する、過去に戻る
- by that logic:その論理でいうと
- If A were to B:もしAがBするなら
- say:ねえ、ほら(呼びかけの言葉)
- supposed to be 〜:〜することになっている、〜しなければいけない
- fasten:(紐などで)締める、留める
「前に進まなきゃ」とか「過去には戻れないんだから」といった表現は海外ドラマや映画でよく見られます。
“supposed to be”もよく使われる表現なので覚えておきましょう。
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