マックビー(@Houshi)です。
この3日間マジでNovablitz以外何もしていないMakbeeです。
今日はブロックチェーン技術を使用したゲーム販売プラットフォーム『Ultra』の紹介記事です。
目次
Ultra(ウルトラ)とは?
Ultraは、SteamやAppStoreなど既存のゲーム販売マーケットをぶち壊し、ゲームディベロッパーやプレイヤーに新たな利益をもたらすことを目標とする、ブロックチェーン技術を使用したゲームDLストアです。
『Robot Cache』や、アソビモの『ASOBI MARKET』と同種のサービスですね。
今後ブロックチェーン技術を使用したこの手のプラットフォームが増えていきそうですが、共存していくのか、ある程度淘汰されていくのか注目したいところです。
Ultra(ウルトラ)の特徴
Ultraと既存のDLストアの違いは以下のような点が挙げられます。
ディベロッパーが支払う手数料が安い
Steamでゲームが売れた際にディベロッパーがSteamに払う手数料は売り上げの30%です。
Ultraがディベロッパーに課す手数料が何%なのかホワイトペーパーには書かれていませんが、「Developers earn +21% more sales revenue(ディベロッパーはプラス21%の売り上げを得られる)」との記載があるので、おそらく9%でしょう。
『Robot Cache』の謳う5%よりは割高ですが、従来の30%と比べれば十分に格安です。
DL購入したゲームをユーザー間で中古売買可能
ユーザーはUltraプラットフォームで購入したゲームを他のユーザーに売ることも可能です。
そして中古売買で取引された金額の一部はディベロッパーへ還元されます。
パッケージの中古売買だとGe◯やB◯◯k◯ffの利益となっていたものが、Ultraではディベロッパーへ還元されるようになるのです。
また、ディベロッパーはゲームの中古売買条件をカスタマイズすることも可能。
例えば、中古売買が初動の売り上げに影響しないように、発売日から30日以上経ったゲームのみ中古売買可能と設定するとか。
これはパッケージ販売では不可能なことなので、ディベロッパー側としてはDL販売により力を入れていくことになりそうです。
Ultra(ウルトラ)でのみ購入可能なゲーム
パートナーシップを結んだディベロッパーによる、Ultraでのみ購入可能なAAAクラスのオリジナルゲームもリリース予定。
動画配信サイトのNetflixがオリジナル・コンテンツに力を入れているのと同様、これは競合他社との差別化には必須の施作に思えます。
これはただの構想ではなく、実際に既に複数のディベロッパーとパートナーシップを結んでいます。
ロードマップでは2019年第1期に最初の独占ゲームがリリース予定。
この記事を読んだ限りでは、既存のコンソールゲームのPC版をUltra独占で移植するということのようですが、CEOのGilot氏は今後独占タイトルを得るために多額の資金を投じていくと言っているので、いずれは完全独占タイトルも制作されるでしょう。
DL途中のゲームもプレイ可能
Ultraで購入したゲームはDLが完了していなくても、ゲームプレイが可能となります。
プレイ中にバックグラウンドでDLが進み、足りないデータが補われていく形です。
この技術はベゼスダ、343インダストリーズ、バンダイ・ナムコなど大手ディベロッパーにライセンス供与され、既に実際のDL販売で使われているようです。
ユーザーはUltra(ウルトラ)を通じて報酬を得られる
Ultraではプラットフォーム内通貨としてEOSベースのトークン、Ultra Coins(UTAトークン)が使われます。
そしてユーザーはUltraを通した様々な行動によって、Ultraコインを報酬として得られます。
Ultraコインを得るには以下のような方法があります。
- モバイル版アプリ『Ultra GO』をインストール
- 無料のPCゲームをDL/インストール
- ユーザー、ディベロッパーをUltraに招待
- あなたが招待したユーザがUltra内で何かを購入するとキックバック
- Ultra開催の報酬イベントや大会への参加
- 広告の視聴
- デジタル・アイテムのトレード
- βテストへの参加
- バグの報告
- レビューを書く
- SNSでコンテンツを拡散
また、Ultraコインの獲得とは別に、ユーザーはUltraへ参加度合いに応じて別途報酬が得られます。
スコアは以下の基準で決まります。
- ウォレット内のUltraコイン保有量・保有期間・消費量
- その月のUltraゲームのプレイ時間
得られる報酬は
- 無料ゲーム
- 無料ゲームアイテム
- ゲームの割引券
- プラットフォーム戦利品(これは詳細不明)
などなど。
また、ユーザーはUltraコインをマイニングする必要はありませんが、アプリ内のMineボタンを押すことで他のアルトコインをマイニングすることもでき、発掘したアルトコインは自動でUltraコインに両替され還元されます。
更に、このトークンはプラットフォーム内通貨として使われるだけでなく、ディベロッパーがゲーム内機能として組み込むこともできます。
例としては、トークンを消費することでHPを回復、24時間経験値2倍ボーナスを得る、など。
今のところ出ている情報で判断する限りでは、他の同種のプラットフォームと比べて、独自トークンを得る方法や使い道が多そうです。
Ultra(ウルトラ)のロードマップ
2018年第3期:クローズドベータ。Ultraトークン発行。
2018年第4期:パブリックベータ後、Ver1.0リリース。
2019年第1期:Ultra GO(モバイル版アプリ)Ver1.0リリース。Ultra独占ゲーム第1弾リリース。
2019年第2期:3rdパーティ用サービス・ツール、リリース。
まとめ
ブロックチェーンを利用したこの手のサービスはかなり多く立ち上がってきているんですが、Ultraが期待できる点として、まず役員やアドバイザーは元マイクロソフト・Google・Ubi・バンダイナムなど、ITやゲーム業界の重鎮が多いので経験豊富でコネが多い。Likedinで確認する限り偽物ではなさそう。
(エンジニアなどのスタッフはHPに顔写真と名前は載っているけど経歴は不明。ググれば出てくるだろうけどめんどい・・・)
トークンのユースケースが多彩でホワイトペーパーに詳細に書かれている点。
逆に不安なのが、『Robot Cache』や『ASOBI MARKET』と比べると技術的な観点はホワイトペーパーにあまり書かれていない点。
そしてSNSアカウントが若くてフォロワーが少なすぎる点。
この規模のプロジェクトでもうすぐβテストができるほど開発が進んでいるのに、Twitterアカウントは2018年5月に作られたばかりでフォロワー800人弱。Telegramは1,000人ぐらい。
ちょっと大丈夫なのかな、と不安になります。
とは言え、総合的に見て期待できそうなプロジェクトかなという気がしています。
以上、『Ultra』の紹介記事でした。