メタマスクでイーサリアム(ETH)を送金しようとした時、仮想通貨ゲームをプレイしている時、急激なガス代の高騰によりトランザクションが通らない、という状況に陥ったことはありませんか?
放っておけばいつかはトランザクションは通りますが、場合によっては数時間、数日かかることもあります。
そんなときでも実は、イーサリアムの待機中のトランザクションはキャンセルをすることができます。
「送金先を間違えた・・・」というときもトランザクションが通る前ならこの方法でキャンセルすることができます。
今回の記事ではメタマスクを使って待機中のトランザクションをキャンセルする方法をご紹介します。
メタマスクのインストール方法はこちらを参照。
たまにあるのですが「メタマスクのバグでトランザクションの履歴が消えた」という方は、以下の方法でMEWやTrustからキャンセルすることもできます。
トランザクションの通し番号
イーサリアムの全てのトランザクションにはNonce(ナンス)という通し番号がついています。
あなたが初めて生成したトランザクションはナンス0、次のトランザクションはナンス1。
トランザクションはナンスの古いものから順番に実行されていくので、ナンス0が詰まっている時にナンス1で十分なガス代を設定してトランザクションを生成したとしても、ナンス1も詰まってしまいます。
ナンス1を通すにはナンス0のトランザクションが終わるのを待つかキャンセルする必要があります。
トランザクションのキャンセル方法
キャンセルしたいトランザクションが「PENDING」になっているのを確認してクリック。「CONFIRMED」になっているトランザクションはすでにブロックチェーンに記録されているのでキャンセルすることはできません。
トランザクションの詳細が表示されるので「キャンセル」をクリック。
以下の画面が表示されるので「YES, LET’S TRY」をクリック。
「Cancel Attempt」という新しいトランザクションが生成されたのを確認します。
トランザクションの左上に表示されている「#174」というのがこのトランザクションのナンスになるのですが、1つ下のトランザクションと同じ数字になっているのが分かるかと思います。
これはキャンセルしたいトランザクションと同じナンス番号で「自分のアドレス宛に0ETHを送るトランザクション」を生成することで、キャンセル対象のトランザクションを上書きしているためです。
このまましばらく待てば上書きしたトランザクションが完了するのですが、現状メタマスクのトランザクションキャンセル実行時にはガス代を設定することができないため、キャンセルのトランザクション終了までとんでもない時間がかかってしまう可能性があります。
以下の手順でガス代の確認・上乗せをしましょう。
「Cancel Attempt」のトランザクションをクリックすると以下の画面が表示されます。
Ether Gas Stationの「Gas Price Std (Gwei)」を参考に、「ガスプライス(GWEI)」に適正な価格が設定されているか確認します。
十分な価格が設定されていれば特に何もする必要はありませんが、もし不足しているなら「SPEED UP」をクリック。
「EDIT」をクリック
「ガスプライス(GWEI)」を十分な価格に変更して「保存」をクリック
「確認」をクリック。
同じナンス番号で新しいトランザクションができているのを確認。
しばらく待つと一番上のトランザクションが通って「CONFIRMED」になり、下2つのトランザクションが「DROPPED」になります。
これでトランザクションのキャンセルは完了しました。
まとめ
以上、メタマスクでイーサリアムのトランザクションをキャンセルする方法でした。
現状イーサリアムネットワークは混雑によってガス代が高騰することは頻繁にあります。
いざという時のためにトランザクションのキャンセル方法はぜひ覚えておきましょう。