フィリピンは物価の安い国というイメージがあるかと思いますが、実際1ヶ月の生活費はどれくらいかかるのでしょうか?
今回は私がつけている家計簿を元に、フィリピンで生活する上で必要な経費を内訳とともにご紹介します。
これは地方都市で贅沢をせずにのんびり生活した場合の計算になります。
目次
フィリピンの1ヶ月の生活費内訳
- 家賃:3,500ペソ
- 電気代:773ペソ
- 水道代:434ペソ
- インターネット:988ペソ
- 食費:6,143ペソ
- 雑費:643ペソ
- 交通費:312ペソ
- 合計:12,792ペソ
以上が内訳ですが私は妻と二人暮らしなので、独身だったら1万ペソ(2万円強)もあれば余裕で生きていけそうですね。
では、各内訳に関して以下に詳しく解説していきます。
家賃は地方都市ならマニラの半額以下
私は地方都市のアパートに住んでいるので家賃が3,500ペソと、かなり格安です。
安いアパートだと2,000ペソぐらいのものもありますが、値段なりのクオリティなので日本人が住むには厳しいでしょう。
もしマニラ近辺に住むのならアパートなら7,000ペソ〜、コンドミニアムなら15,000ペソ〜が最安値と考えてください。
安いアパートだと3,500ペソぐらい〜ありますが、治安や衛生面、利便性を考慮するとおすすめはできません。
そもそもマニラに住むこと自体がおすすめできないので、特に仕事を探すのでもなければ、地方都市に住むのが断然良いでしょう。
マニラは治安が悪く、交通渋滞もひどく、物価も高いので、仕事でもなければ住む理由が見当たりません。
唯一の利点は日本の食材を安く手に入れやすい点ぐらいですが、地方都市でもSM(フィリピン最大手のショッピングモール)などにいけば、マヨネーズやめんつゆなどの基本的な日本食材は割高ながらも手に入ります。
電気代は日本と大差ない
フィリピンの電気代は日本と大差ありません。エアコンをガンガンにかけて生活すれば1ヶ月で1万円は余裕で超えます。
ただ、フィリピンの気候は日本ほど蒸し暑くはないので、人によってはエアコンがなくても問題ないでしょう。
酷暑期でも陽の当たらない家の中はそこまで極端に高温になることはありませんし、夜にもなれば気温も下がりますので暑くて寝苦しいということもありません。
私はエアコンを持っていないので電気代773ペソの内訳は以下の通りです。
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- 照明
- TV
- 電気コンロ・電子レンジ・トースター
- PC・スマホの充電
料理はガスではなく電気コンロを使っている、妻の洗濯物が多い、妻が家にいる間は1日中TVを見ているなどの理由で、エアコンを持っていないにしては若干割高になっています。
水道代はかなり安い
フィリピンの水道代はかなり安いです。普通に暮らしていて1,000円を超えることはまずないでしょう。
というのもフィリピンではよほどの高級コンドミニアムでもなければバスタブがないので、シャワーと洗濯、洗い物程度だとあまり大量の水を使うことがありません。
私のこの月の434ペソというのは結構な高額ですが、これは今住んでいるアパートに引っ越してきてから急激に跳ね上がったので、おそらくメーターの精度の問題か、アパートのオーナーが細工をしているため(フィリピンだと結構ある)と思われます。
以前住んでいたアパートでは部屋ごとにメーターが分かれていなかったので一人頭100ペソの定額でしたし、ケソンシティで一人暮らしをしていた時は1ヶ月60ペソ程度でした。
ただしフィリピンでは水道水を飲むことはできませんので飲料水は別途購入する必要があります。
25ペソのポリタンクで20リットルぐらいなので、一人暮らしなら1週間は持ちます。大体1ヶ月で100〜125ペソですね。
インターネットは安いが遅い
フィリピンのインターネットはとにかく低品質です。頻繁に繋がらなくなることがありますし、ADSLが主流なため繋がっても基本的に低速度です。
我が家で導入しているのは1.5Mbpsで988ペソの回線で、大容量のファイルをDLしようとすると数時間掛かったりとなかなか不便ですが、Youtubeを見ていても途中で止まることもなく、大画面のTVでも動画の品質に不満はなく見れています。
スマホでもネットに繋げたいという人は、3日間1GB制限で50ペソ、30日間8GB制限で999ペソなどのプランがあります。
フィリピンの携帯電話はプリペイド式が主流で、必要な時に必要額をチャージするという使い方なので基本料金・固定費は掛かりません。
プランは使いたい時に携帯会社にテキストメッセージを送れば即時反映されるというなかなか便利な仕様となっています。
詳しくは以下の記事を参照ください。
食費を抑えるなら自炊がおすすめ
食費は自炊するか、外食するか。日本食中心か、フィリピン料理中心かなどで大きく変動します。
参考までにトロトロと呼ばれる一般のフィリピン人が利用する大衆食堂だとご飯10ペソ、おかず1品10〜50ペソぐらいなので1食あたり30〜60ペソぐらいですね。
マクドナルドやKFCなど一般的なファストフード店のセットメニューは100ペソ弱から150ペソぐらい。
日本食レストランだと200〜350ペソぐらいです。
トロトロ中心の生活ならかなり安く抑えられますが、一般的な日本人が求めるレベルの料理にはなかなか出会えません。
安く抑えたいなら自炊をするのが一番でしょう。
食材費はローカルマーケットや格安店なら以下を目安にしてください。
- じゃがいも・にんじん・玉ねぎ:50〜100ペソ/Kg
- 鶏肉:140ペソ/Kg
- 豚肉:230ペソ/Kg
- 卵(Lサイズ):6ペソ/個
- ツナ・魚缶:25ペソ/個
- 米:45〜60ペソ/Kg
- 醤油:30ペソ/ℓ
ただ、野菜は雨季には高くなりがちですし、SMなどだとローカルマーケットの2倍ぐらいします。
またフィリピンではインフレが激しく、3、4年前は40ペソ/Kgだったお米が今は45ペソ/Kgになっていたり、トロトロで30ペソだったおかずが35ペソに値上がりしています。
大体1年で3%ほどのインフレ傾向にありますが、2018年に入ってからは特にインフレが激しく社会的問題になっています。
1人暮らしの1日の食物摂取量を計算してみるとこんな感じです。
- 野菜350g:40ペソ
- 肉200g:40ペソ
- 卵2個:12ペソ
- 缶詰:25ペソ
- お米300g:15ペソ
- 調味料:3ペソ
- 合計:135ペソ
1日135ペソ。1ヶ月で4,050ペソほどになります。
雑費
シャンプー・歯磨き・石鹸・洗濯用と台所用洗剤・ティッシュペーパーなどで300〜400ペソほどでしょうか。
参考までに価格を記すとこんな感じです。
- 台所用洗剤400g:40ペソ
- 石鹸180g:50ペソ
- 歯磨き180g:80ペソ
- ティッシュ12ロール:100ペソ
あとは電気コンロや扇風機などのフィリピンの家電製品は数ヶ月から数年で壊れるので、買い換え用に毎月300ペソほど積み立てるとして、雑費トータルで1ヶ月600〜700ペソほどですね。
交通費は交通手段次第
交通費はどういった交通手段を使うかでかなり変わってきます。
ジプニーと呼ばれる小型の乗合バスなら距離によって8〜数十ペソですが、タクシーを使うなら初乗り40ペソからなので距離にもよりますが普通に100ペソ200ペソは行きます。
アンへレスからマニラまでの長距離バスだと2時間ぐらいで150ペソ。
トライシクルなら場所にもよりますが20分ぐらいの距離で60ペソぐらい〜。
現地人の感覚からするとジプニー以外の乗り物は割高ですね。
ビザ代
私は結婚ビザを持っていますし、フィリピンで仕事をしている人なら基本的には会社がワーキングビザを取ってくれるのでビザ代は掛かりませんが、観光ビザで滞在するなら1ヶ月あたり3,000ペソ程度のビザ代が必要です。
フィリピンでは観光ビザにて最長で3年間滞在できます。3年を超えた場合でも一度出国してフィリピンに戻って来れば再度3年間のビザ延長か可能になります。
詳しくは以下のページをご覧ください。
まとめ
以上、フィリピンでの1ヶ月の生活費でした。
地方都市なら1ヶ月2万円もあれば生きていけます。
マニラだと家賃が割高になるのでもう少し掛かりますし、日本並みのクオリティの生活を送ろうと思えば、日本に住むのと変わらないくらい掛かります。
実際に移住をする前に自分がどのようなクオリティの生活を送りたいのかよく考えて計算しておきましょう。